探山訪谷[Tanzan Report]
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 No.177【比良のシャクナゲ】
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 咲き始めたホンシャクナゲ
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 井上靖の『比良のシャクナゲ』を読んだ頃は、難解な人生について何一つ分からなかった。ただ書名だけが記憶に残り、比良の山稜へ出かけるきっかけとなった。そして、江若鉄道の駅から西近江路にあった旅館の前を通ると、いつも小説の一場面が思い出された。
 堂満岳は、中学生だった自分が登山を意識した最初の山である。ひと頃、花の季節だけでなく積雪期の堂満谷(第一ルンゼ)や正面谷左俣(第三ルンゼ)などによく通った。このエリアを歩くと、一歩先を常に見ていた当時を思い出し、山との接し方を振り返る時間になる。
 4月末の一日、北比良峠から金屎峠を経て南比良峠まで歩いた。谷筋と北面に雪が残っているものの、日当たりのよいところではシャクナゲが開き始めていた。この紅色に色づいた花の数は久々である。
 山上では、以下の花たちにも目を奪われ、中腹から山麓はツツジ類のほかスミレ類やマムシグサ・ミヤマキケマンなどが咲き乱れていた。
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 群生するイワウチワ
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 左=オオイワカガミ  右=イワナシ
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 左=バイカオウレン  右=オオカメノキ(ムシカリ)
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