探山訪谷[Tanzan Report]
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 No.282【京都府山岳総覧】
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kyoto_339
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 表紙・帯
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 いろいろな事情から刊行が遅れた『京都府山岳総覧 京都府339山案内』(ナカニシヤ出版)がこのほど発行された(2016年9月)。丹後66山、丹波北部39山、丹波南部107山、山城北部89山、山城南部38山を取り上げ、それぞれの山の概要と登山コースを記載した「事典」的な内容になっている。また、巻末に三角点が置かれた山を中心とする570山の一覧を掲載。京都の山を知る手がかりとなる一冊である。
 執筆陣は各地域で活躍する人たちだけに、地元ならではの情報が記されており現況がよくわかる。今後予定されている他府県の総覧を早く見たいものだ。

 なお、以下に記す不備がありお詫び申し上げます。

(1)追加「丹後の山」=空山(そらやま)七一七m
 福知山市大江町にあり、大江山の千丈ヶ嶽(八三二・五m)から内宮へ下る尾根の最高峰。鬼嶽稲荷神社から東方を望むと、宮川支流の北原川の谷を隔てて東側に見える山容が美しい。雲海に浮かぶピークの姿はよく知られているが、登頂する人の数は極端に少ない。尾根の北面は自然林がつづき、南面は「大江やすらぎの森」として植林地が広がっている。大江山には、酒呑童子や日子坐王・麻呂子親王による鬼退治伝説が語り継がれるが、その中心ともいえる位置にこの山はある。北から東は大江町佛性寺で、その伝説に因む場所が点在する。鬼の足跡や頼光の腰掛岩のほか、鬼ヶ茶屋には酒呑童子を討つまでの襖絵があって、旅人に恰好の話題を提供していた。宮津街道(京街道)が通る二瀬川渓谷が東側を南へ流れ下る。南麓の北原は、かつては串柿や和紙の産地で、氏神の熊野神社を中心に鬼嶽稲荷神社と天岩戸神社が直線状に並ぶ。
登路 北原から鬼嶽稲荷神社へ向かう林道(新大谷線)を使い、尾根に出た地点から尾根伝いに約一・五q(約五〇分)。
地図 五万図「大江山」/二・五万図「内宮」

sorayama

(2)「丹後の山」52ページ=別称 堂鞭(どうぶち)〈「どうぶき」は間違い〉

(3)「丹波南部の山」120・121・122ページ=二・五万図図幅名「細工所」〈「村雲」は旧称〉
                                                以上
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 →ナカニシヤ出版
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