探山訪谷[Tanzan Report]
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 No.48【紅葉の三周ヶ岳】
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 左=池ノ又林道終点の登山口  右=夜叉壁遠望(山腹の水平道から)
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 左=「幽幻の滝」  右=「昇龍の滝」
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 登ってきた池ノ又谷を見下ろす
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 夜叉ヶ池
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 左=高丸(黒壁山)  右=稜線からは能郷白山が望める(右奥)
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 左=三周ヶ岳(山頂は左端)  右=日射しに浮かび上がる笹原と大きな山容の上谷山(右)
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 紅葉を求めて、久しぶりに越美国境の三周ヶ岳へ出向いた。コースにある夜叉ヶ池は人気スポットでもあり、登山道は人の列が途絶えることはなかった。とくに、「昇龍の滝」付近から稜線へ出る岩場は渋滞で前に進むこともできず、慣れない人が行き詰まると完全に行動がストップしてしまう。池では、監視員が人々の誘導を行なっていた。
 三周ヶ岳へ向かう稜線は、前日からの雪がところどころに残っている。眼下のブナ林は今が紅葉の見頃で、遠く能郷白山の冠雪が陽光に輝いていた。隣のイソクラも三角形を際立たせている。「クロカベ」のピークに立てば、目の前はこの付近で最も高い高丸(黒壁山)。そして、奥美濃の山々。池から一時間あまりで一等三角点の頂上に到着した。
 東側の根洞谷や金丸谷(金ヶ丸谷)一帯は、かつて地域研究として踏査したエリアだ。揖斐川支流(西谷)の門入や戸入では村の人達から山のことをいろいろ教わったし、伝承されてきた山中の「弘法穴」を一緒に探したこともある。旧徳山村は、「日本に残った最後の山村」と言われたほど、山の文化や暮らしが継承されてきた。徳山ダムができて村は消滅し、揖斐川源流は無人境になって自然がそのままの状態で次世代へ引継がれようとしている。我々は見ることが不可能だが、将来はこの山域が日本でも特筆すべき山岳地帯になる可能性はたいへん高い。(2010.11初旬)
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