探山訪谷[Tanzan Report]
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 No.627【長坂の不動岩】
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線刻の不動明王
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左=息づく信仰が感じられる現在の様子  右=背後に屹立する大岩(木々が茂って見づらい)
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斜面から見た不動岩(撮影=2020.12.20)
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道路の反対側に立つ地蔵尊二体。左の台座には「往來二世安樂」の文字が刻まれる(撮影=2013.1)
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左側は頭部が欠損した石仏(撮影=2017.11)
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現在の様子(撮影=2020.12.20)
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 京都七口のひとつとして知られる長坂口。その長坂の頂上が京見峠で、京都市街の眺望に優れる場所として昔から有名だ。ただ、樹木が成長してかつてのような景観は得られないが、明治時代に開通した鷹峯からの新道で良好な地点もある。
 長坂は中世の史料にもその名がみられ、丹波と京都を結ぶ重要な街道であった。江戸時代中期の『山城名跡巡行志』では、千束(せんぞく)の西北に坂路二十丁、一ノ坂・石拾・堂ノ庭に人家が十軒ばかりあると記されている。古道の面影は、現在ほとんど感じられないものの、街道筋には近年まで茶店が営業していた。
 坂の途中にある不動岩と地蔵尊がかろうじて歴史的な雰囲気を留めている。かつて、付近は概ね大徳寺領だったというが、不動岩も修行の関係だろうか。線刻の石仏が奉納されたのは、石柱に刻まれた文字で嘉永三(1850)年と読める。なお、後日(12月20日)に近くまで行ったので全容を確認してきた(2020.12.9)。
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京見峠の元茶店
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長坂から望む比叡山
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