探山訪谷[Tanzan Report]
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 No.887【常念山脈縦走】
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左=一ノ沢登山口近くの山ノ神  右=一ノ沢の登路(笠原沢出合付近)
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左=最終水場(一ノ沢)  右=常念乗越(横通岳側から)
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安曇野を見下ろす(横通岳頂上から)
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霞沢岳(中景中央左)と明神岳(前景右手)・前穂高岳(前景右=横通岳頂上から)
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朝日を受ける左から南岳・中岳・大喰岳・槍ヶ岳(常念小屋で)
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常念岳の登路から望む遠景左から雨飾山・焼山・火打山・妙高山・黒姫山・飯縄山(飯綱山)
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鷲羽岳(中央左)・ワリモ岳(中央右)。前を横切るのは東鎌尾根
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遠景左手は四阿山。遠景中央右に篭ノ登山から右へ浅間山が連なる
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安曇野と美ヶ原(中景)・八ヶ岳連峰(遠景右)。間の最遠景右手は御座山
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穂高連峰(左から奥穂高岳・涸沢岳・北穂高岳・大キレット・南岳)
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左=常念岳の下り  右=蝶槍の登り
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大喰岳(左)・槍ヶ岳と槍沢(蝶槍から)
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左=稜線の池(蝶ヶ岳〜大滝山)  右=大滝山(南峰)
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大滝槍見台から仰ぎ見る槍ヶ岳
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大天井岳(大滝槍見台で)
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左=明神見晴から前穂高岳北尾根を望む  右=左から常念岳・蝶槍・長塀山・蝶ヶ岳(明神見晴から)
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左=稜線の樹林  右=徳本峠
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峠道から梓川上流を望む(中景中央左は屏風ノ頭。遠景中央右に大天井岳。右は横通岳)
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左=峠道(黒沢へ降りる)  右=明神岳
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 『山旅倶楽部』で希望のあった常念岳・蝶ヶ岳に、大滝山から徳本(とくごう)峠のコースを加えて縦走してきた。はじめは7月下旬を計画していたが、小屋の予約がまったく取れなかったので、1ヶ月遅らせて実施する。
 行程は前日に麓の安曇野で宿泊し、一ノ沢登山口から入山。常念乗越で一泊し、次の日は主稜を南下して大滝山まで。3日目に徳本峠から明神へ下山して上高地まで歩く予定にした。
 天気予報は連日雷雨の可能性を伝えていたが、幸いどの日も小屋へ着いてからのにわか雨で終わった。ただ、台風と湿った空気の影響から雲のかかる場面が多く、すっきり晴れたのは3日目の朝方だけだった。行動の途中でガスが上がると、3,000m峰が姿を現したりお花畑が広がっていたり、変化に富む場景がなかなか美しい。
 標高差が大きい区間は、一ノ沢の最終水場から常念乗越までと、400メートルほどある常念岳の登降に蝶槍(ちょうやり)の登りである。この区間をどうこなすかがポイントになる。
 登山口で松本深志高校山岳部のパーティと出会い、1967年8月1日の西穂高岳雷雨遭難事故のことを先生に話すと、今も慰霊登山をされているとのこと。報告書の刊行を待って、わざわざ送ってもらうほど私にとってショッキングな出来事だった。初めての夏山合宿(高校1年)で経験した激しい雷雨だったので、ことのほか記憶に残っている。当時を振り返りつつ若者のグループと前後しながら沢筋を進む。
 常念小屋へ着いてしばらくすると、槍ヶ岳の穂先が見えていた。あわてて外に出たが、タイミングを逃して写真に収めることはできなかった。また、晴れることもあろうかと横通(よことおし)岳まで登ったが、ガスがまとわりついたまま夕方になる。
 常念岳から岩が積み重なった下りを終え、蝶ヶ岳のエリアへ入るとなだらかな地形に変わる。蝶槍と三等三角点(蝶ヶ岳)を経て最高地点へ。三股への道を分け、大滝山に近づけばお花畑と小さな池が点在する。
 徳本峠へつづく中村新道は樹林帯の中を緩やかに下ることが多い。下山向きのコースで、途中の大滝槍見台と明神見晴で展望を楽しむ。峠から慎重に黒沢の右岸へ降りて梓川左岸に向かう。
 登山前日は時間があったので、柏矢町(はくやちょう)駅付近で湧水や山葵の栽培を眺め、山岳写真家で高山蝶の研究でも知られる田淵行男(たぶち ゆきお)の記念館に立ち寄った。モノクロームの写真集=『北ア展望』(1966年 朝日新聞社)で知っている表現を目の当たりにし、高山蝶の見事な細密画に圧倒される(2023.8.26〜8.28)。
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有明山(撮影=2023.8.25 安曇野市柏矢町駅付近から)
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田淵行男記念館(撮影=2023.8.25 豊科南穂高)
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