探山訪谷[Tanzan Report]
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 No.903【虚空蔵山】
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左=霊窟から垂れ出る酒伝説の酒滴(さかたれ)神社  右=藍本の田園風景
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左=石舟  右=虚空蔵堂
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虚空蔵堂の鯱瓦(慶長年間の復興時のものとされる)
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左=役行者祠  右=コウヤボウキ
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遠景左手から右へ三国ヶ岳(遠景)・弥十郎ヶ嶽(最遠景)・深山(最遠景)・大野山(遠景)。中景左手は海見山
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遠景左手は大野山。最遠景中央は横尾山〜剣尾山の山稜。遠景右に歌垣山・堂床山(中景中央は西鎌倉山)
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遠景左の鋭鋒は大船山(背後の左は妙見山)。手前は千丈寺山の山稜(右手に城山が目立つ)。最遠景中央に石堂ヶ岡と明ヶ田尾山が並ぶ
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遠景左手は中山連山と大峰山(中景は大岩岳の山稜と手前に有馬富士が重なる)
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遠景は六甲(左手)と丹生山系(中央右手)の山々。最遠景右に淡路島が見える
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淡路島(最遠景左は柏原山。手目の左手に妙見山)と播磨灘(平野部のピークは、左から雄岡山と雌岡山)
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最遠景中央は小豆島(手前中央に「小野アルプス」と背後右に「播磨アルプス」の山稜)
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左=山頂直下の露岩(上部は絶好のビューポイント)  右=下山地にある大山氏神(立杭)
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虚空蔵山(上立杭から)
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左=登り窯  右=上立杭の町並み
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 三田市と丹波篠山市の境界にある虚空蔵山は、虚空蔵堂がある摂津側の呼称である。日本六古窯のひとつ、丹波の立杭(たちくい)側では局笠(つぼねがさ)山と呼ぶ。貴婦人がかぶった局笠に見立て、西側からは美しい山容を仰ぎ見ることができる。「藍本」駅から虚空蔵堂に向かい、下山は今田(こんだ)町にある「丹波伝統工芸公園・立杭陶の郷(すえのさと)」とする。せっかくの機会なので、立杭焼の窯元や町並みを散策できる時間も含めた。
 藍本はかつての宿駅で、今はほとんど面影がなく農村風景に包まれる。舞鶴若狭自動車道を潜ると登山口で、表参道が山手につづく。清めの石舟を過ごせば石が敷かれた山道になる。石段を登り切れば虚空蔵堂の前で、傍に立派な鯱(しゃちほこ)が残されていた。役行者像を見て急坂を登ると、立杭からのコースが合流して尾根道になる。コウヤボウキをはじめ秋の草花が咲き、サルトリイバラ(サンキライ)の赤い実も鮮やかだ。露岩が現れると山頂で、標識とテーブル・ベンチが設置されたピークは596mと表示される。地形図の標高点はもう少し先の592mで、確認するため往復したが何もなかった。北へ向かう尾根は八王子山から大谷山を経て草野方面に連なる。
 露岩の上と頂上で展望を楽しんだ。木々に遮られるため大パノラマとはいかなかったが、丹波・摂津・播磨にまたがる多くの山々が視野いっぱいに展開する。時間が経つと海側の空気が澄んできたのか、淡路島と小豆島の輪郭が明瞭になった。近くは、低いながらも北摂の起伏に富むピークが魅力的な山容で私たちを誘う。
 整備された自然歩道を降り、谷筋の植林地から山麓に設けられた公園へ下山する。この日は「陶器まつり」が開かれていて、多くの人々で賑わっていた。上立杭の集落に入ると、以前に見た稲荷神社の大アベマキが倒れて石段まで壊している。大きな登り窯では、ボランティアによる解説が行なわれていた(2023.10.22)。
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